- 書物の大切さが分かります。本は、人類の愛そのものです。
- あきらめたら、おしまい。まだ試合は終わってません!!の精神が、絶望を希望に変える。
- 権利社会の仕組みや技術革新の影響が理解できる。
【この本がおすすめな人は?】
- 少年誌レベルのエッチ度:全年齢対象で大丈夫そうです
- 書物がどれだけ大事かがいまいちイメージできない人。
- 遅々として進まないこの世の中の変化に、「なんでいいことなのに進まないの?」と疑問に思っている人。
【この本で何がわかるのか】
本への愛と印刷技術の偉大さ、教育、利権などについて理解が深まる異世界です。
本、今は色んな書物があふれています。雑誌も多く創刊され、週刊誌などは、1週間後にはあたりまえのように新刊がでます。新聞なんか朝と夕方に新刊(その日のできごと)が大量に印刷されます。
もちろん、大量に印刷されるため、安価な物になっていますね。
ですが、640年ほど前までは、本は大変高価な物でした。
理由は
①手書きだった。
そう、TEGAKIです。文字を一時一句写し取っていくあれですね。
やたら時間がかかる上に、間違えたらやり直しって言うあれですよ。凡ミスして、書き直し、、、なんどしたことか。そのため、時間と字の綺麗さを求められ、代書屋さんなんで職業が以前はありました。
②紙自体が存在していない時代もあった。
よく使われていたのは、粘土板やパピルスなどを編んだもの、木簡、羊皮紙などでしょうか。紙以上にかさばる方法も多くありました。羊皮紙に至っては、革ですから高いし、間違えたら削るとかしないといけず、あまり使い勝手は良くなかったようです。
③できた本に宝石などをちりばめた。
そんな風に苦労して作られた本に、さらにデコレーションですよ?宝石やらの装飾をすれば、誰が買うの?この重くて派手な本?いや、もはや美術品!!
って感じになるというわけですね。
このような理由から、本は、貴族が持つたしなみ、権利どの意味合いが1445年頃までは多かったようです。
ですが、そこは本ですよ。昔の人の知識がてんこ盛りなもので、自然と庶民と貴族で知識に知識に差がついてきます。
教育の格差とも言えるこの違いは、知るものの違いと知らない物の違いをはっきりとさせてきました。
そして、その差が差別や貧富の差に繋がるっといった感じですね。
そういったいみで、本の大切さが身にしみて想像できる一冊ですね。
また、内容的に平民から貴族へ成り上がるといった経緯が書かれています。
周囲からの邪魔や偏見など、より「身分」や「人種」「偏見」などどこか人権的な問題をくみ取り、その問題へ向き合い方を示唆していることもありました。
あとは、既得権益エグい!!!!と思いましたね。新しい物ができると、古い物は価値が下がる。生きるためには必要な独占的知識があることがイメージできますね。
権利を守るための行動も冷や汗がでる物がたくさんありました。
世の中、どんなにいいことであっても急激な変化は、現状、それで利益がある側の不満で暗躍が起きるのかもなー、とぼやっとですが理解できます。この発想は、世の中のしくみや政治の世界でも大変だなーと思う程度には発想が飛びやすくなるのではないでしょうか。
とまあ、こんな感じの異世界です。
【著者はどんな人?】
原作:香月 美夜(かづき みや-)
印象としては、本への飽くなき愛情がある印象。
女性の作家さんです。若い頃から小説を書かれていて、子どもさんの出産後に再開されたのが、今回の作品にして、代表作で今のところこれが、1作目のシリーズといった方ですね。
中学二年生の頃より小説を書き始める。推薦入試で国立大学に進学[1]。社会人となったと同時に仕事の忙しさから小説の執筆を止めるが、結婚して子供が幼稚園に入り、自分の時間が出来たことをきっかけに小説の執筆を再開する[2]。2013年より小説投稿サイト「小説家になろう」で作品『本好きの下剋上』を公開し、人気を博す。2015年にTOブックスより書籍化デビューを果たした。
出典 wiki https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%AC%E5%A5%BD%E3%81%8D%E3%81%AE%E4%B8%8B%E5%89%8B%E4%B8%8A
漫画:鈴華、波野涼
【読んでの感想】
最初は、ただのサクセスストーリーだと思っていました。
ただ読み進めいてくと、「ああ、人種問題とか差別問題ってこんなこともあるのかもなー」とか「新しい技術が出てくると、利益を狙われたりして大変目にも遭うのかもなー」とか「これが政治の世界の鱗片なのかもなー」「うわ!!、教育まじ大事」と思うようになりましたね。
学ぶことに飽き足り、目的が見いだせなくなったとき、ちょっと遊びに来たら、折れた心にアロンアルファして、すり抜けた希望を寄せ集めてくれるくらいの助けになるかもしれません。
お子さんの棚にそっと置いてもいいかもですね。
ちなみに、アニメや小説版もあるのでいろいろな楽しみ方がありそうです。
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